創刊によせて
はじめまして! cho-menの編集長、沖 良矢と申します。
cho-menとは?
私たち合同会社世路庵は、東京・中野を拠点とする小さなウェブ制作会社です。2019年の創業以来、ビジネスとクリエイティブの両立を強みとしてウェブサイト、ウェブアプリケーションの戦略立案、設計、制作、運営・グロースに取り組んでいます。
cho-menは、世路庵によるブログ、いわゆるオウンドメディアです。前述の通り、世路庵でのウェブ制作業務は一般的なイメージよりもかなり多岐に渡るため、より多くの方に私たちの取り組みや専門性を知っていただくために立ち上げました。
本記事では、オウンドメディアを立ち上げた理由を4つに分けて説明するほか、世路庵のある中野という街やcho-menの由来についてもご紹介します。
中野と私たち
これを読んでくださっている方の中には、中野という地域をご存知ない方もいるかもしれません。
中野は、新宿から電車でわずか4分の場所にあります。サブカルチャーの聖地である中野ブロードウェイやレトロな飲み屋街が織りなす歴史ある風景と、中野サンプラザや区役所の建て替えをはじめとした再開発による新しい街並みが同居、融合した独特な魅力を持つエリアです。
この街の個性が私たち世路庵のクリエイティブに与えている影響や、中野はどんな街なのかについても、今後の記事でご紹介していきます。
cho-menの名前の由来
cho-menは、ちょうめんと読みます。日本語の「帳面(ちょうめん。ノートなどのこと)」という言葉からインスピレーションを得て名付けました。
世路庵でブログを作ると決めたとき、どのような名前がよいか色々と悩みました。私たちウェブ制作業界では、オウンドメディア分野にはすでに先行事例がたくさんあります。
ほとんどのケースで、社名をそのままブログ名にも冠したパターンが多く見られました。
しかしながら、私たちは世路庵というお蕎麦屋さんのような名前のウェブ制作会社のため、ブログやメディアといったカタカナ文字との相性がいまひとつです。
そこで、思い切って和風の方向性でノートや書面のようなイメージのキーワードがないか考えてみたところ、ふと「帳面」という単語を思い出しました。あまり日常会話に出てこない、馴染みのない単語ですが、小学生のころ、おそらくご両親か同居しているご家族の影響で、ノートのことを帳面と呼んでいる友達が何人かいたのです。
当時、なんだかヘンテコで古臭い呼び方をしているなぁと思ったことを記憶しています。しかし、同時に「なんとなく音の響きがいい言葉だな」とも感じていました。
ふと、社員にメモ代わりとしてブログを書いたり読んだりしてほしいと思ったとき、「帳面に書いておいて」「帳面を読んでみて」と発音することを想像してみると、なぜだか異様にしっくりときました。
漢字のままですと検索エンジンにも引っかかりにくいですし、本来の意味と混同しそうですので、ローマ字読みでcho-menとすることにしました。
ウェブ制作会社がオウンドメディアを運営する4つの理由
今さらオウンドメディア?という声もあるかもしれません。ウェブ制作会社は日本国内に1~2万社ほどあると言われています。すでに先行事例、成功事例が多くある中で、後発の世路庵がやる意味はあるのか、他の会社との差別化はできるか、多方面から検討をしました。
ここでは、オウンドメディアを始めるにあたって社内でも共有した資料をもとに、立ち上げた理由を1つずつまとめてみました。
1. インバウンドマーケティング
まず1つめの理由が、私たちは何を得意としているウェブ制作会社で、何ができるのかを知っていただくマーケティング施策になるからです。
世路庵は、ウェブ制作としてご提供できるサービスの範囲が広いあまり、何をしている会社なのか分かりにくい、という課題を抱えています。
「多くの人は、見たいものしか見えない」とはローマ時代の政治家、ユリウス・カエサルの言葉ですが、フロントエンドを支援しているお客様からはフロントエンドの専門家と思われ、デザインを支援しているお客様からはデザインの専門家と思われる、といったケースが少なくありません。実際には両者とも専門家である上に、さらに上流や運用の業務も数多くこなしているにも関わらずです。
もちろん、体系的なサービスメニューは公式ウェブサイトでまとめる必要があります。しかしさらにオウンドメディアを利用することで、取り組みの子細な様子から、専門性の高い領域のコンテンツまでをまとめ、広く知っていただくことが、より世路庵を知っていただくことに繋がると考えています。
2. ブランディング
2つめの理由は、ブランディングです。世路庵は、もともと私1人の個人事業から始めた事業です。2008年に開業し、2019年に法人化してから2~3年までは、アルバイトや社員の雇用も少なく、ほぼ100%私個人のこれまでの仕事の信用や、既存顧客からの紹介のみで営業してきました。
ありがたいことに、1人でこなす仕事量としてはむしろ少し多いくらいで、外部パートナーに協力を仰いだり、残念ながらお断りしたり、といったこともしばしば発生していました。
このような体制が続いた結果、良くも悪くも、世路庵=沖というイメージが強い状態になっており、他のメンバーについては名前もほとんど認知されていない状況です。しかし法人化当初より知の共有化をはじめとする組織構築には力を入れてきており、社内メンバーも地道に情報発信能力を鍛え続けています。
事実、社内情報共有ツールのesaにはこれまで2,000以上の記事が作られており、そのまま公開しても役立ちそうな情報がたくさんあります。
オウンドメディアでの情報発信を通して、世路庵という会社だけでなく、メンバーの個を露出する機会を増やしていければと考えています。また、DISTやVue.js日本ユーザーグループといったコミュニティ活動についても、同様により深い情報を発信していきます。
3. 採用
まだまだ小さな会社である世路庵では、知名度が圧倒的に低いです。ましてや、求職者をただ待っているだけでは採用の成果も見込めません。自ら積極的なPRが必要になります。
これまでの採用では、コミュニティ活動からのコネクションや、専門学校・大学などへの直接求人など、オフライン面を中心とした活動を実施してきました。しかし実務に追われ、代表が採用担当を兼任している現状では、採用だけにそれほど時間をかけられないことも事実です。かと言って現状に甘んじていれば、数年後に人材が枯渇してさらに状況が悪化するのは目に見えています。
オウンドメディアを活用することにより、これまでのオフライン面の活動に加え、オンライン面の活動を補間できると考えています。
特にエンジニアはエンジニアの、デザイナーはデザイナーの専門家同士としての意見が気になるものです。マーケティングやブランディングと並行して採用にも良い影響を及ぼせられれば一石二鳥、一石三鳥になる可能性もあります。
4. 社内教育
情報発信の力は、普通の人が想像しているよりも大きな力です。SNSの投稿1つで人生がいい意味でも悪い意味でも変わってしまう可能性があるように、ブログの記事1つでこれまでにない景色が見えるようになることがあります。
自分が得た知識やスキルを他者に伝えることで、知らなかった世路庵を知ってもらえたり、思ってもみなかった人に記事が届いたり、見知らぬ誰かを勇気づけたりするのです。
ウェブ制作という事業の特性上、読書や仕事の実践でスキルアップに務めることはもちろん重要です。世路庵のメンバーにはそれに加え、情報発信を通して自分が予想もしなかった体験、展開が起こる可能性があることを知り、さらなる成長を遂げてもらいたいと考えています。
cho-menは、まだまだ始まったばかりの新しいメディアです。
今後、ウェブ技術やデザインの最新情報、世路庵の取り組み、役立つノウハウなど、ウェブ制作にまつわる情報を発信していきます。どうぞお楽しみに!
ウェブのお悩み、世路庵にご相談ください
ウェブ制作会社には、「言ったことしかやってくれない」「提案がない」といった不満を抱かれるケースがあります。目を引くようなビジュアルは作れるがビジネス理解が不足している、運用はしてもらえるがデザインやコーディングは外注に丸投げしている、といった体制では、しばしばプロジェクトが袋小路に迷い込んでしまいます。
世路庵は、ビジネスとクリエイティブを両立するウェブ制作会社です。ウェブサイトやウェブアプリケーションに課題を感じている方は、創業16年以上の経験と、業種・業態を選ばない800件以上の実績を持つ世路庵をぜひご検討ください。
合同会社世路庵